余白雑記– category –
思考の断片・心に残った感触
-
余白雑記
光明寺(西山浄土宗総本山)第八十三世法主 完空上人の扁額を訪ねて
桜の季節の光明寺へ 桜の季節、約二十年ぶりに京都・長岡京の西山浄土宗総本山 光明寺を訪ねた。紅葉の頃には多くの参拝者で賑わう寺も、この時期は人影が少なく、境内には静かな時間が流れていた。淡い春の光が山門や堂宇をやわらかく包み、どこか懐かし... -
余白雑記
「よーっ、ポン」は「一本締め」ではない― 手締めに見る日本文化の変化 ―
「一本締め」と「一丁締め」、混同されていませんか? 最近、「それでは一本締めで」という掛け声のあと、**「よーっ、ポン」**で終わる場面をよく目にします。 すっかり当たり前の光景になりましたが、実はこれ、一本締めではありません。 一丁締めと言わ... -
余白雑記
実はマナー違反の手皿(てざら)──和食の作法に潜む「距離」の話
日常の食事にひそむ、ささやかな所作の美。器の持ち方・距離から、日本の食事作法を見つめ直します。 手皿は上品か?――和食の作法と、メディアが生んだ誤解 テレビのグルメ番組やドラマの食事風景を見ていると、食べ物を手で受ける「手皿」で食べている人... -
余白雑記
映画『国宝』
大ヒット中の映画『国宝』。 歌舞伎の美しい映像と音楽。スクリーンいっぱいに広がる色彩と旋律、そこから漂う張りつめた緊張感と切なさ。久しぶりに「見応えのある映画」を観た、という充実感に包まれました。 ネタバレになるかもしれませんが……どうして... -
余白雑記
どんぐりの森が消えたとき、山と人はすれ違った――花粉症・土砂災害・獣害は同じ根っこにある
最近、大雨による地滑りや崖崩れといった土砂災害のニュースを目にすることが増えました。 どこか遠い出来事のようでいて、映像に映る山の斜面を見ていると、胸の奥に小さな違和感が残ります。 あの山は、本当にこんな姿だっただろうか。 ニュースではあま... -
余白雑記
手締めとは何か――一本締め・三本締め・大阪締めに見る思想と作法
近年、テレビやSNSで見かける「手を一度叩く」所作を、すべて「一本締め」だと受け取ってしまう場面が増えている。たとえば、野球選手がキャンプや試合前後にポンと一回手を叩く所作を見て、「あれが一本締めだ」と理解されることがある。しかし、本来の手... -
余白雑記
お精霊さん(おしょらいさん)送り―滋賀県竜王町における盆行事の一事例―
毎年、お盆になると、母の実家では「お精霊さん(おしょらいさん)」を迎える行事があります。母の実家は天台真盛宗で、この時期になると、ご先祖さまが家に帰ってこられると考えられています。 蓮の葉の上に野菜や果物をのせてお供え お盆のあいだは、蓮... -
余白雑記
鞭声粛々――虚像と実像のあいだで見る川中島
本稿の叙述は、主として後世史料および研究書、ならびに現代の歴史表象に基づいており、同時代一次史料による厳密な再構成ではない点を、あらかじめ断っておきたい。 NHK連続テレビ小説『ちりとてちん』のヒロイン和田喜代美を演じる貫地谷しほりが、大河... -
余白雑記
近江ゆかりの赤穂浪士 ― 忠義の物語を歩く
討ち入りの日に――忠臣蔵という感情装置 十二月十四日。討ち入りの日である。 わたくしにとって時代劇の王道は、やはり何度観ても胸を打つ『忠臣蔵』だ。史実と脚色が巧みに織り交ぜられ、日本人の感情をここまで揺さぶる物語は、他にそう多くはない。 とり... -
余白雑記
「誠の武士」荒木又右衛門――『天下騒乱 徳川三代の陰謀』と鍵屋の辻の仇討ち
ビデオにとっておいた新春時代劇『天下騒乱 徳川三代の陰謀』(10時間)を観た感想。改めて胸を打たれたのが――荒木又右衛門という武士の在り方だった。 村上弘明が演じる荒木又右衛門は、声高に正義を叫ぶわけでもなく、己の剣の冴えを誇示することもない...
1
